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『繪草子龍潭譚』販売終了のお知らせ
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京都・恵文社一乗寺店にて絵草子「龍潭譚」が販売されました。
袋を開けているものを置いていますので、手にとって中身を見ることができます。まずは7月末までの展示販売となります。どうぞお立ち寄りください。 -
お待たせいたしました。商品完成し、現在在庫ございます。ご注文は当サイト内「ご注文・お問い合わせ」からお願いいたします。また随時、在庫状況等ご案内いたします。
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2015年4月現在、商品在庫はございますが、錫貼、題字印刷加工に関し職人の手作業含め非常に繊細な作業を要するため、発送までに2~3週間程お時間いただいております。
ご理解の程よろしくお願いいたします。(※受注は可能です。商品完成次第追って発送いたします。)

- 著作者:
- 泉 鏡花
- 挿 絵:
- 中川 学
- 仕 様:
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本誌/A4判 縦型(H297×W210×T15mm)
パッケージサイズ/H400×W300mm
全編52頁/フルカラー/真空パッケージ
オリジナルCD封入(全10曲):楽曲制作/山口 智 - 装 幀:
- 錫箔+題字銀箔押仕様 題字/上田 普
- 台紙絵:
- シルクスクリーン版画 封入(手刷)
- 部 数:
- 完全限定生産200部(サイン/限定番号入り)
- 発 売:
- 2011年8月6日
- 価 格:
30,000円(税込)(販売終了)- 発行者:
- 中川 学
- 発行所:
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今泉版画工房株式会社
〒540-0035 大阪市中央区釣鐘町1-6-2 橋本ビル207
Tel/Fax : 06-6937-8088
- 企画編集:
- 中川 学 泉屋宏樹(iD.)
- アートディレクション・デザイン:
- 泉屋宏樹(iD.)
- 音 楽:
- 山口 智(ミュージシャン)
- 題 字:
- 上田 普(書家)
- 題字印刷:
- 今泉浄治(刷師/今泉版画工房株式会社)
- プリンティングディレクター:
- 築山万里子(アサヒ精版印刷株式会社)
- 印 刷:
- アサヒ精版印刷株式会社
僧侶/イラストレーターの二足のわらじを履く中川学と、日本の幻想文学の祖・泉鏡花のコラボレーション。
鏡花の美しくも妖しい世界が、中川学のベジェ曲線によりよみがえる。
115年の時を超え平成の奇書、ここに誕生。
日本の幻想文学のさきがけとして、三島由紀夫や寺山修司など多くの作家に影響を与えた明治の文豪、泉鏡花。
「龍潭譚」は、そんな泉鏡花が若干23歳(1896年/明治29年)の年に発表した小説です。
主人公の少年が、春の夕暮れ、躑躅の丘から魔界に迷い込み、亡き母を思わせる美しき人に守られ、人間界に送り届けられるも「神隠し」から帰った「狐つき」として忌み怪しまれてしまう。
短編ながらもこの「龍潭譚」には、後の「高野聖」や「薬草取」など、鏡花作品の原石とも言えるイメージがきらきらと詰まっています。
それまでの観念小説といわれた作風から、鏡花独自の幻想小説へと変わっていく最初の短編。
この「龍潭譚」がはじめて繪本になりました。
挿繪を描いたのは僧侶でイラストレーターの異色の挿絵画家、中川学。
時代小説から海外の雑誌挿絵まで変幻自在に描きだす中川学が、一番描きたかったもの、それがこの「龍潭譚」だったのです。
美しい躑躅が丘、隠れ鬼をする怪しい子どもたち、跋扈する魔物、妖艶なる女、清楚で優しい姉、一夜にして谷を沼とす嵐、等々、めくるめく幻想世界が、中川学のMac×Illustratorにより現代によみがえります。
さらにミュージシャン山口智による各章ごとのイメージ音楽CDを封入。
ハンマーダルシマーとシンセサイザーによる神秘的なサウンドは、まさに鏡花が描き出す異界の音色です。
山口智のCDを聞きながら、中川学の繪を追ううちに、あなたはいつしか泉鏡花の文章世界へと入り込んで行く事でしょう。



真空パッケージされた台紙裏面には、本誌に掲載されていない幻のラフスケッチを封入!
これは刷師・今泉浄治氏による手刷りのシルクスクリーン版画。もちろん200部限定オリジナル作品です。

金沢にある泉鏡花記念館において開催された企画展「泉鏡花×中川学 『龍潭譚』 Mac×Illustratorでよみがえる幻妖の美の世界」の会場で流されていたイメージビデオです。
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錫は金属でありながら錆びる事がなく、とても柔らかい素材です。
何度も手にとり読む事によって、自然に曲がったり破れたりする変化を是非お楽しみください。※錫箔の貼り作業や、加工、印刷におきまして溶剤を使用している部分がございます。
そのため、真空パック開封時に多少臭いのする仕上がりとなっております。
ただ、その溶剤につきましては版画(シルクスクリーン)の制作時に常に使用する溶剤で、身体に害はございません。※表紙、錫箔自体に錫加工上、一部黒い線や粒のようなもの、また貼り合わせ時に気泡が入る場合がございます。何卒ご了承ください。
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表紙カバーに錫箔を貼った本をシルクスクリーン刷台にセットします。
- 表紙カバーに錫箔を貼った本をシルクスクリーン刷台にセットします。
- 表紙の題字部分に銀箔を押すため、糊の役割となるインクを刷ります。
- 糊が乾かないうちに題字部分に銀箔をひとつひとつ丁寧に手作業で押していきます。
- 銀箔押しが完了したら、余分な銀箔を取り完成。
時間の経過につれて文字部分が徐々に酸化し魅惑的に変化します。
※銀箔の経年変化の状態は経過時間・置かれている環境によって異なります。
協力:今泉版画工房株式会社
1234経年変化 1経年変化 2経年変化 3経年変化 4 -
原文を生かし、中川学の挿絵が加わり新しい世界観を生み出します。
鎮守の社より五位鷺より千呪陀羅尼より -
ひとつひとつ手書きされた、こだわりのコレクターアイテムです。
カワイイ検印は作家オリジナル。作家自らの手押しです!奥付には中川直筆サインと限定番号入明治29年「文藝倶樂部」初出掲載誌より -
高度な加工技術を駆使し、制作・デザインされた躑躅は圧巻です。
曲目を銀刷、CD下面には友禅紙貼躑躅を開くと中にはCDが!躑躅模様のデザインで飾られた最終頁
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“平成の奇書”はいかにして生まれたのか?イラストレーター×僧侶 中川学ロングインタビュー
若き日の泉鏡花の名作『龍潭譚』が、“平成の奇書”としてつややかによみがえった――
手がけたのは、イラストレーターとして国内外で活躍する中川学さんを中心とした関西の気鋭のクリエイターたちだ。
妖しくも美しい鏡花の世界をポップかつ艶やかに再現した絵本は、一冊ずつ錫箔を手で(!)貼って装丁。
本の最後には、手彫り細工のようなトムソン抜きの躑躅の花に、物語世界をイメージした音を奏でるCDも隠されている。
印刷会社をして「もう、このクオリティでの増刷はムリ!」と言わしめた刷りあがりの完成度もタダものではなく、参加クリエイターたちのこだわりが随所にキラキラと結晶化した“作品”だ。しかし、200冊限定で作られたこの絵本、仕上がりも豪華ならお値段もまた1冊3万円(!)と「超」がつくほど豪華である。
今の時代に、どうしてここまで贅沢な絵本を作ることになったのだろうか?
中川学×泉鏡花による『龍潭譚』制作に関わったクリエイターたちにその「こだわり」を聴いてみよう。
まずは、“首謀者”であるイラストレーター中川学さんに、泉鏡花と『龍潭譚』そして絵本化にかけた思いをインタビューで伺った。 -
泉鏡花、そして繪草子『龍潭譚』の魅力とは?泉鏡花記念館学芸員 穴倉玉日(あなくら たまき)さんインタビュー
2011年8月6日から11月6日まで、金沢にある泉鏡花記念館で企画展「泉鏡花×中川学『龍潭譚』~Mac×Illustratorでよみがえる幻妖の美の世界~」が開催された。
この企画展を担当した同館の学芸員であり泉鏡花研究者としても知られる穴倉玉日さんに、泉鏡花の面白さ(とハマり方)そして中川学さんが描いた『龍潭譚』の世界の魅力を語っていただいた。
繪草子『龍潭譚』で泉鏡花を知った“鏡花ビギナー”、この絵本が気になっている泉鏡花のコアなファンの両方にぜひご一読いただきたい。 -
本を作っただけでは終わらないことをやりたい 『龍潭譚』アートディレクタ―&デザイナー 泉屋宏樹インタビュー
錫箔に銀箔押しの題字という職人技の装填、他の追随を許さない精度の高い印刷と高度な加工技術で抜かれた最終ページの躑躅。
『龍潭譚』を“平成の奇書”に仕立て上げたのは、アートディレクションとデザインを担当した泉屋宏樹さんである。
今回のインタビューには、中川学さんのリクエストで「泉屋さんはどんなふうに今のような仕事をするデザイナーになったのか」を背景からすべて聴かせていただいた。
「なんで『龍潭譚』はこんなに凝った本になったの?」と疑問に応えうるボリュームになっていると思う。
また、デザインの仕事に関わる人たちにもぜひご一読いただきたい。
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泉 鏡花 (いずみ きょうか)
1873年(明治6年)11月4日、金沢市下新町生。
本名、鏡太郎。明治後期から昭和初期にかけて活躍した小説家。
尾崎紅葉に師事。「外科室」「夜行巡査」で評価を得、1900年(明治33年)に代表作「高野聖」を執筆。
江戸文芸の影響を深くうけた怪奇趣味と特有のロマンティシズムで知られる。
また近代における幻想文学の先駆者としても評価されている。
他の主要作品に「婦系図」「歌行燈」「天守物語(戯曲)」などがある。日本文化の古層とも繋がるような唯美の世界で、日本近代文学史上に独自の地位を築いた。
1939年(昭和14年)9月7日、肺腫瘍により死去。
享年65歳。 -
中川 学 (なかがわ がく)
京都の寺院にて、1996年より僧侶をしつつイラストレーションを描いて糊口をしのぐ。
その”和ポップ”なイラストレーションは国内外で定評があり、数々の書籍の装幀画や挿絵に作品を提供している。
また世界20カ国以上で読まれているロンドン発の情報誌「MONOCLE」や、ドイツの著名美術系出版社「TASCHEN」が発行する世界のイラストレーター特集に掲載されるなど、世界へと活躍の場を広げている。
著書に、ロビン・ロイドとの共著「HAPPY BIRTHDAY Mr.B !」「1年に1度のアイスクリーム」(共にコンテンツ・ファクトリー刊)。
http://www.kobouzu.net/ -
山口 智 (やまぐち とも)
奈良県生。西欧の打弦楽器ハンマーダルシマーを中心に、キーボード、フィドル、ギター等々も演奏するマルチプレイヤー。
オリジナル曲、即興演奏を中心に、その独特の美しい音色を生かしたダイナミックで詩情豊かな音楽を作り続ける。
ソロの他、様々なバンド、ユニットにも参加。数多くのミュージシャンと共演。朗読やダンス、お経まで異ジャンルとのコラボレーションも多数。
映像、演劇の音楽作曲制作にも携わる。
http://www.yamaguchimusic.com/ -
泉屋 宏樹 (いずみや ひろき)
1974年、大阪市生。大阪芸術大学芸術学部卒。
東京のデザイン事務所で企画営業を担当後、北米で2年間グラフィックデザイナー、版画家として活動。
帰国後、デザイン学校の講師を経て、デザイン事務所「iD.(アイディー)」として独立。
広告デザインや雑貨等の商品企画、アートディレクションを手がける他、作家としても国内外のアートイベントに参加。
絵本「1年に1度のアイスクリーム」ではブックデザインを担当した。日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)会員。
http://www.id-izumiya.jp/
- 中川 学:(http://www.kobouzu.net/)
- 山口 智:(http://yamaguchimusic.com/)
- 泉屋 宏樹:(http://www.id-izumiya.jp/)
- 上田 普:(http://hiroshiueta.kyo2.jp/)
- 今泉版画工房株式会社:(http://imaizumi.id-izumiya.jp/)
- アサヒ精版印刷株式会社:(http://asahiseihan.jp/)
- 有限会社ヴィジョントラック:(http://www.visiontrack.jp/)
- 泉鏡花記念館:(http://www.kanazawa-museum.jp/ikkinen/)
繪草子「龍潭譚」をご希望の方は、下記のお問い合わせフォーム、FAXまたはお電話にてご注文ください。
追って送料等含めたお見積をご連絡いたします。
お問い合せ:アトリエこぼうず/龍潭譚プロジェクト
〒604-8002 京都市中京区木屋町三条下ル 石屋町114-1
Tel : 075-254-3698 Fax : 075-254-3538
繪草子「龍潭譚」公式サイト : http://www.ryutandan.net/